●国 名:マレーシア[馬来西亜]★WGT 第3フェーズ第1回(通算第17回)【マレーシア料理】報告
●国 名:マレーシア[馬来西亜]
●開催店:Ｍａｌａｙｃｈａｎ(マレーチャン)[池袋]
●実施日:2002/12/9(月)
●参加者:8名(幹事:河野姉)
仕事の関係で、マレーシアに長年常駐されていた河野姉が、満を持して幹事を引き受けてくれた今回です。
そんな通が幹事をしてくれるマレーシア料理とは？と言われても、あまりピンと来ないところもありますが、多国籍料理的側面が強いという一言で何となく語り尽くせてしまうところが分かりやすいと言えます。
マレー人が人口の多くを占めるとは言いながら、中国、インドなどの外来民族の文化が多く流入している国では、実際その国の郷土料理的個性は埋没してしまうのかもしれません。
斯くして、出てくる皿は、カレースパイスを利用したインド風な料理、華僑が持ち込んだであろうと想像される中華風な料理、タイ料理なんかによく出てくる香草を使った料理、調味料はベトナム風なんて感じで、やっぱり多国籍料理。
もっとも、店に人やマレーシア人に言わせると、きっと単に多国籍ではなくて、マレーシア独自のテイストがあるのだと力説されるのだろうとも思います。我々日本人にその違いが分かるかと言うと、種を明かされて、「ふーん、なるほど」と思う程度でしょうけどね。
理屈はこの辺りにしておいて、では味はというと、結構好評だったという印象でしたが、いかがでしたでしょうか。
辛さや調味料の使い方にしても、決して日本人に合うように作っているという感じはしませんでしたので、もともと料理が美味しいということだったのでしょう。
店の名前にもなっているマレーチャンというペースト状のソースはマレーシアでは代表的なようですが、ちょっと癖があるものの、病み付きになる人もいるのではという感じがしました。この辺りがマレーシア料理のオリジナリティかしら。
しっかりとした味付け、多国籍料理的観点がメリハリを付けていたこともありましょう。飽きが来ない料理だったと思います。
WGTでは東南アジア初見参でしたが、同じアジアということもあって馴染みやすい味という感じもしました。日本料理自体は淡白な味で、東南アジア料理と似ているわけではないのに、それでもヨーロッパの料理よりも身近に感じるのは不思議なものです。
そして、最後に特記して置かなければならないのは、この店がハラールレストランとしての役割を果たしているということでしょう。同じ食材でも、イスラム教の儀式を通して料理されていると聞くと、信者で無くてもちょっと厳かな気持ちになるものです。こうした文化を感じるのも一興ですね。
まだまだ書けそうですが、料理についてはこの辺りにします。
さて、冒頭にも書きましたが、今回はマレーシアへ長らく常駐していた河野姉が幹事でした。
期待に違わず多種多様なネタをご披露いただき、とても良いエスコートだったと思います。仕事での滞在とは言え、こうした文化をしっかりと体感して、こうした場で体現化するところは流石ですね。WGTにとっても、とても重宝すべき人材です。
そんな中でも、私が個人的に興味をもったネタは、マレー人が法律的に優遇されているという事実でした。マハティール首相の元、近代化への道をまっしぐらのマレーシアにおいて、一部の民族を優遇するという前近代的な法律がまかり通っているなんて不思議です。でも、結果的に、政情不安などが囁かれないところがなんとも面白いものですね。マハティール首相もそろそろ勇退。彼の後継者がこの多民族国家をどうコントロールしていくのか見物です。
昨今、アメリカやヨーロッパにしか目が向かない日本ですが、世界第二位の経済国家というは名目ばかり、最早日本だけで世界に太刀打ちできる経済状態ではないのですから、韓国、マレーシア、そして中国とも協力して、大東亜共栄圏を復興…おっとこれでは過激すぎる、東・東南アジア経済圏を形成して、相互成長を模索したらと思ったりするのですけどね。
その他とトピックとしては、帰り際に店の女主人との雑談がなかなか楽しかったです。
料理については現地の食材を入手する拘りを見せたり、料理ばかりで無く、国際交流全般についていろいろと真面目に取り組んでおられるようです。一種オタク的なところもあるように思いますが、そのような気持ちも料理に込められていたのでは、と言っては大袈裟過ぎましょうか。
参加メンバの関心はそんなに表に現れなかったようにも思いますが、幹事殿や店の方のマレーシアに対する想いが、料理の美味しさを増す良い調味料になっていたように思いました。
第18回は、督兄の幹事。1月16日開催、モンゴル料理です。
WGT-EXTRAは、GODSEファミリのご協力を得て、インド料理の再実施です。2月1日開催。
第19回は、中嶌姉の幹事。選定はフィリピン料理です。
今後のWGT、いずれの回も皆様奮ってご参加ください。
WGT主宰 Tosh